彼の気になる…それ。

リア友とヒーローズをやっていたときの事。

オレが…



「ヒーローくんの、尻尾掴んでみたいな…。」



という、ぼやきから始まった駄目文です(笑)



さて…コレは、微裏と言うのでしょうか。（ぇ

春の陽気に包まれた、2人の平和なワンシーンをどうぞ…！

ゆらりゆらり。





緩やかに目の前で揺れる、それ。

今日は機嫌が良いのだろうか。





それを眺めていると……。





何故か無性に掴みたくなる。
















　　　　　　     ユラユラ　　 ユラメク。

















「……。」


「すぅ…すぅ…。」




そいつはソファーの上、俺の座る直ぐ隣で、丸くうずくまって眠っていた。


時刻は昼下がり。


気候も暖かくなってきた為だろうか…この時間帯に、こいつが眠ることは珍しくなくなった。

春眠暁を覚えず…とはこの事か。




「…むにゃむにゃ…、もうたべれない…。」


「(…どれだけ食えば気が済むんだ…。)」





少し前に、こいつは昼飯を平らげていた。

さらにその後、好物の焼き芋まで。



全く、サイヤ人と言う奴らは相当な暴食らしい。



まぁ…こいつは…、…まだ可愛い所だが……。









ゆらゆら…。








こいつの尾がゆらゆらと目の前で揺れる。

機嫌が良いと、この揺れ方だ。




こいつの機嫌は、大体この尾で分かる。




しかし、それ程までに見慣れたこの尻尾…未だ触れた事がない。


と言うよりは、こいつが触らせないようにしている…気がする…。











「……。」












隙を見せた、こいつが悪いんだ。





















ガシッ














「…ほぅ…。」




手触りは良い。

キューティクルもしっかりある。



思ったより…ずっと柔らかいふさふさとした、猿の尾だ。












そう思った瞬間。












「うひゃああぁっ！！！」








突如、爆睡していた筈の…こいつが飛び起きた。

なんて声を上げるんだ。



思わず、俺も手を離してしまった。






「ちょ…っと！ 今、尻尾握ったよね！？」





少しだけ、涙で潤んだ黒い瞳を向けた。

体温も一気に上昇していると思える。





「…掴んでは、相当不味いのか？ 」


「だっ、だって！ …尻尾は…、…サイヤ人の弱点…なんだもん…。」





くぐもった声で確かにそう言った。


何？　弱点？？




「言葉にしにくいけど…握られるとなんか…力が抜けると言うか…。」


「……。」









ギュッ









「ひゃあっ！」


「…成る程。」




言った通り、尾を握った瞬間…まるで全身の力が抜けたように脱力するこいつ。





「（…性感帯の間違いでは？）」


「あ…、やっ…やめて…ぇ…！」





…まるで真夜中の光景だな。



少々面白がって、尾を逆撫ですれば…こいつの声が更に大きくなった。

俺にも悪戯心と言うものがあったのだな。






「ああぁっ！」


「……。」


「はっ…はぁ…っ…！」






ぱっ…と尾を離すと、こいつはソファーに顔をうずめてしまった。

息を整えると、潤んだ瞳と真っ赤な顔で振り返り。





「～～～っ…！ じゅ…１３号さんの…意地悪っ！！」





と言い放って、ソファーを蹴り、部屋を飛び出していった。


バタバタと荒々しく走っていく音が、徐々に遠くなる。







「…、…おいおい…。」









…その顔は、逆効果だろうが。








「全く…。 何処の蝿共が寄ってくるか判らんな。」




呆れた表情で、奴を追うと共に。

今度は夜に試そうか、などと思ったのは…あいつには内緒だ。







(またひとつ)

(あいつを知れた気がした)





end.




お粗末さまでした…！（汗）

ありがちなネタですね…なんか…捻りも無い（´∀`；）

好物の焼き芋とは、オレのトモコレでつくったヒーローくんの大好物です…(笑)


ヒーローくんは絶対鍛えてません、尻尾。


閲覧サンクスです…！