やきもち。

今回は、ヒロインたんと13号の超ＳＳです、ハイ。



相棒・有騎さんところの小説から繋がる話です、ハイ。


元になった話を読んで無くても一応読めます、ハイ。


ちょっと人間くさい13号がいます、ハイ。


らぶらぶ、いちゃいちゃ…かも？です、ハイ。

「可笑しいよね…体調崩してたら、きっとゴクアさんが看病してる筈なのに…。」


「…そうだな」




“あの２人”と別れた後、彼女の口から出る話はゴクアとボージャックの話で持ちきりになった。


”あの２人”とは先ほど喫茶店の前で会った、ゴクアとビドーの事だ。


ゴクアとボージャックは仲の良い恋人同士…の筈なのだが、
何故かしらボージャックが体調を崩して、ビドーと共に行動していたゴクア。

まぁ、ゴクア本人から聞かされた話ではないので、事実かどうかは曖昧である。

しかしヒロインは、それを疑わない子だ。
「ボージャックさん大丈夫かなぁ？」などと、何度言ったことか。

１３号は半ばその会話に飽きつつあった。




「もしかして、ボージャックさん…風邪でも引いて、ゴクアさんにうつさないようにしてるのかも…！」

「…かもな」




簡単に相槌を返す。

一方のヒロインは、うーんうーんと唸りながら、街中を歩く。
一体どこまで心配性なのか。

彼女は実に優しい性格だが、お節介がすぎるのが欠点だった。




「はぁー、可哀相だなぁ…ボージャックさん」

「…そうだな」

「早く治らないかな、でないとビドーさんにゴクアさんがとられちゃうよ」

「…それは無いと思うが…」

「うぅ、ただでさえビドーさん…たまにゴクアさんの事を…！」

「……。」




口が開けばゴクアゴクア、ボージャックボージャックと…。




「ちょっとボージャックさんのお見舞いに行ってこようかな…」


「そんなにあの２人が好きか」


「……へ？」




つい…口に出てしまった言葉だった。

ヒロインは拍子抜けするが、１３号は何も無かったかのように言葉を続けた。




「…いや、何でもない」






しかし内心では




“ふたりきりの時位は、奴らの事を忘れろ”




なんて思っていたが、性格的に口が裂けても言える訳がなかった。






「…あっ…」




ヒロインはそれを察し、口を押さえた。




「ご、ごめんなさい…。 そうだよね、僕達も“デート”してるんだもんね」




デート中に他の男の心配など…実にいただけない。

酷く反省の色を見せるものの、肝心の１３号の仏頂面は直らなかった。




「でも…１３号さん…。それって“やきもち”…」

「……。」

「あっ、嘘！ 嘘ですっ！ 機嫌なおしてーっ！」




ずかずかと１３号は先に歩いて行ってしまう始末。

歩幅の違うヒロインは、小走りで後を追い、空いていた彼の右手を握った。

俗に言う“恋人繋ぎ”だ。




「…１３号さん、手大きいね」

「…お前が小さいだけだ」

「ほんと、お父さんみたい」

「親父はやめろ、親父は」

「わぁっ！？」




軽々と抱き上げられ、唇にキス。

どさくさに紛れて、離れる際に舌で唇を舐めれば、彼女の表情は真っ赤になった。




「こういう事が、出来んだろう」

「こ、こんな街中で…！ １３号さんってばぁ…」

「ふん、嫌か？」

「…えっ…、…ううん！」









その後、いかにも親子に見える恋人同士が。

街中で愛を振りまいていたとか、いなかったとか…。





「…爆発しろ…」

「…フフッ」




end?



お粗末様でした…！

ちなみに最後の呟きは、14号と15号です（´∀`；）


もう、いちゃいちゃしやがって…。