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真っ白な心 雲の様に掴めない存在 憎めない…アイツ。
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ずっと一緒に。


今から19年前、1992年7月11日…。
劇場版 「極限バトル!! 三大超サイヤ人」 の公開日です。


19年前といいますと…オレが生まれた年であり、生後まだ約5ヶ月になるという…。

そう考えると、生まれた年に公開された13号達を知っている同年代の人は、本当に珍しいかな~…としみじみ思います。
同時に、オレはもっと早く生まれていたらなぁと思うことも…(´∀`;)


生まれながらして、追悼日ってのも哀しい。
でも、悪役ってそんなもんか…(涙)


とにもかくにも、誰もやらなさそうな事だったのでやりましたけど…!
追悼日ながら、公式によってヒーローズで復活したんだから、その分哀しさふっ飛ばしてだな!

経験値2倍キャンペーンのお陰で、我が家のヒーローくんもLv40を突破しました…っ!

さぁ、第5弾も間近です!ラストスパート!




続きから、駄目文追悼日SSになります…。


当たり前の如く、シリアス…ですね(汗)





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※三大から数年後の話。

一度破壊され、ドラゴンボールによって復活した13号とヒーローくん。

悟空に破壊される前から知り合っていたふたりだけれども、13号は“目的”と共に破壊前のヒーローくんの事を忘れていて…。
























時期は夏、強い日差しが容赦なく照りつけ、青い空には大きな入道雲。

ふと、冷房の効いた部屋の日捲りカレンダーに目を向ければ、日付は7月“12日”。




今日は11日…何故か日付が飛んでいた。



「…どういう事だ?」



そういえば、今日はあいつの姿を見ていない。

12日の日付をよく見てみると、ひとつ前の紙が乱暴に破られた跡が残っていた。



「…あいつか?」


こんな事をするのは、あいつしかいない。

…とすれば、まだ近くにいる筈だ。


周囲を探れば、別室から感じられるあいつの弱々しい気。


何時もなら、笑顔で飛びついてくる筈…だが、今日は少し違う。

小さくため息をつくと、渋々あいつの許へ向かう俺。




「おい。」

「……。」



やつは、確かに別室のソファーで座っていた。

膝を抱え込んで、踞ったまま。



「お前か? 日付をひとつ飛ばしたのは」

「……。」



全くと言っていい程、微動だにしなかった。

自然に、俺の眉間に皺がよる。



「何とか言ったらどうだ」

「……。」



…仏の顔も三度まで。

仏など、クソくらえだが。



「…俺を怒らせたいのか?」



大きく物音を立てて、やつの腕を掴む。

その拍子に、ソファーに弾むように倒れた。




最初に飛び込んで来た光景は。


恐怖に脅える表情ではない。



「……!」


「…っ、…ご…め……。」



涙でぐしゃぐしゃになった真っ赤な顔だ。

思わず掴んだ腕を離し、身体を起こす。



…理解不能。





「…どうし」






ぎゅっ





俺の腕をすり抜け、小柄なやつの体は…俺の身体にしっかりと密着させた。


その短い腕を精一杯伸ばし、腰に回す。


何がしたいんだ…?




少年は抱き付いたまま、しゃっくりを上げていた。




「…今日…はね…、13号さんが…唯一壊された日だから……。」


「……む。」




…そう言えば、そうだったかも知れない。

数年前…まだ俺が指令に忠実だった頃。


事に失敗した俺は、無様にも腹を貫かれ全機能は完全に破壊されたのだ。






そして、ふと物心ついた頃。






“13号さん!”






俺の名を呼ぶ“こいつ”が隣にいたんだ。







…あの時。


完全に破壊された筈の俺が、どうやって蘇ったのか…今も謎に包まれている。





「…何故お前がその事を?」

「…、…そっか覚えてないんだよね。」

「…?」









おれは、前からあなたを知ってる。


そう、あの日……。









悟空とあなたが、戦う前から…。














               +-+-+-+-+-+
















「うらぁぁぁっ!!!」






遠いところで、悟空の声が轟いた。

その拍子に、あの人の声も。







知らなかった。




知りたくなかった。




優しかった。








あなた達の “目的” が…。











「あ…あぁ……。」







おれは流れる氷河の上、がっくりと腰を抜かしていた。




あなたたちは。



勿論、皆に破壊されて。






「……。」




残ったのは、あの人の帽子だけ。



それを握るおれの力が、徐々に強くなる。


涙が、染みになった。













悟空は知っていた。



少年の気持ちを。










でも。


目の前に立ちはだかる人造人間達を。






破壊する以外に、なす術はなかった…。










「…すまねぇ。」



「いいえ…。」






分かってる、分かってるから…。









「……。」


「……よし、ドラゴンボール集めっか!!」


「…え?」


「本当にいい奴にして、生き返らせてやろうな…。」


「…! …はいっ!」
















               +-+-+-+-+










「…そう言う事だったのか。」



「…うん。 …でもね、13号さんがおれの事を覚えてなくても…別にいい…!」


「……。」


「 “今” があるだけで、おれは十分なんだ…。」



少年の表情は笑顔だった。
いつもの、俺に向ける笑みには程遠い。


目の下はまだ赤く、寂しげで。


俺はそんなこいつの表情を、見たくは無い。


そう思えるのは何故か。







「…、…いや…。」


「…?」


「俺は…破壊される前のお前との記憶が無くても、お前を知っていたのだろう。」





知らなければ、俺はここにはいないだろう。


お前との日常が、心地良いとも思わない筈だ。







記憶には無くとも、どこかで残っていたんだ。


お前の存在が…。






「13号さん…。」






少年は拍子抜けした。


渇いたはずの涙が、また零れた。



「うぅ…っ!」


「…な、泣くな」


「…っ、だってぇ…!!」




再度、小さな身体が俺に抱き付いた。

俺はそれを潔く受け入れ、優しく抱きしめてやった。



「…もういなくならないでね。」


「あぁ。」


「あと、おれの事忘れちゃ駄目だよ?」


「…無論だ。」






目的を無くした今。


俺にはもう、お前しかいない。








end







 

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訪れた素敵なお嬢様方数。
プロフィール
HN:
南 瓜々(みなみ ちゃちゃ)
性別:
女性
職業:
どっかの指導員
趣味:
イラスト、ゲーム、野球観戦
自己紹介:
劇場版人造人間とDBHのアバターを愛してやまない成人済多情系(?)腐女子とはオレの事です。
画力に自信がない故、メジャーCPは見る派に移行して、マイナーなキャラばかり描く傾向アリ。…故に、いつもぼっちです(泣)

愛用するPCはMacBookPrp、ソフトはPhotshop、Illustratorを初心者並みに扱っています…。
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